マンション経営の空室率は何%が目安?計算方法と空室を減らす対策

マンション経営の空室率は何%が目安?計算方法と空室を減らす対策

この記事の要点

  1. マンション経営の空室率5%前後は参考値で、地域や築年数なども踏まえて判断する
  2. 時点・稼働・賃料の3種類を使い分けると、所有物件の経営状態を把握しやすい
  3. 募集条件・物件の魅力・管理体制を順番に確認し、空室の原因に合った対策を選ぶ

マンション経営では、空室が増えるほど家賃収入が減り、ローン返済や管理費などの負担が重くなります。

そのため、所有物件の空室率を把握し、必要に応じて対策を講じることが大切です。

ただし、空室率には複数の計算方法があり、地域や築年数によっても適正な水準が異なります。

この記事では、一棟マンションのオーナーに向けて、空室率の目安や計算方法、空室が増える原因と対策を解説します。

マンション経営における空室率とは

マンション経営における空室率とは

空室率とは、マンションの総戸数や賃貸可能期間に対して、空室が占める割合です。

数値が高いほど、家賃を得られていない住戸や期間が多いことを示します。

たとえば、10戸のマンションで1戸が空室なら、その時点の空室率は10%です。

ただし、数日で入居者が決まった場合と、半年間空室だった場合では、経営への影響が異なります。

そのため、一棟マンションでは、現在の空室戸数だけでなく、年間の空室期間や失った家賃も確認することが重要です。

空室率と入居率の違い

空室率が未入居部分の割合を示すのに対し、入居率は入居している部分の割合を示します。

同じ条件で計算した場合、「入居率=100%-空室率」です。

空室率が5%なら、入居率は95%となります。

ただし、管理会社によって計算期間や空室の定義が異なる場合があります。

入居率を比較するときは、数字だけでなく算出方法も確認しましょう。

公的な空き家率をそのまま使わない

公的統計で公表される空き家率は、マンション経営における空室率と同じではありません。

賃貸募集中の住宅だけでなく、売却用住宅や別荘、使用目的のない住宅などが含まれるためです。

全国の空き家率だけを見て、所有マンションの空室リスクを判断しないようにしましょう。

マンション経営で使われる空室率の計算方法

マンション経営で使われる空室率の計算方法

マンション経営で使われる空室率は、主に時点空室率・稼働空室率・賃料空室率の3種類です。

それぞれ確認できる内容が異なるため、目的に合わせて使い分けましょう。

現在の空室数を確認する「時点空室率」

時点空室率は、特定の日に何戸空いているかを示す数値です。

計算式は「空室戸数÷総戸数×100」です。

20戸中2戸が空室なら、時点空室率は10%となります。

計算しやすい一方で、確認した時期によって数値が変動します。

毎月同じ時点で記録し、推移を見る方法が適しています。

年間の空室期間を確認する「稼働空室率」

稼働空室率は、年間の賃貸可能期間に対して、空室だった期間が占める割合です。

10戸のマンションでは、1年間の賃貸可能期間は120戸月です。

そのうち1戸が6か月間空室だった場合、6戸月÷120戸月×100で、稼働空室率は5%となります。

年間を通じた空室の影響がわかるため、事業計画と実績を比較するときに役立ちます。

失った家賃を確認する「賃料空室率」

賃料空室率は、満室時に得られる予定だった家賃に対し、空室によって得られなかった金額の割合です。

満室時の年間家賃が1,200万円、空室による損失が60万円なら、賃料空室率は5%です。

住戸ごとに家賃が異なるマンションでは、空室戸数だけを見るよりも収支への影響を把握しやすくなります。

マンション経営の空室率は何%が目安?

マンション経営の空室率は何%が目安?

マンション経営では、空室率5%前後がひとつの参考値です。

ただし、すべてのマンションに共通する理想的な空室率はありません。

1戸で考えた場合、空室率5%は年間約18日の空室に相当します。

退去後には原状回復工事や入居者募集の期間が必要なため、空室率を常に0%に保つことは現実的ではありません。

事業計画を立てる際は、一定の空室期間を見込んだうえで、ローン返済や管理費を支払えるか確認しましょう。

地域や物件条件が近い数字と比較する

賃貸需要は、地域、駅からの距離、築年数、間取り、設備などによって変わります。

そのため、全国平均よりも、最寄り駅周辺にある類似物件の募集状況を確認することが重要です。

同じ地域でも、単身者向けとファミリー向けでは入居者の動きが異なります。

募集戸数や掲載期間、家賃などを比較すると、自分の物件だけに問題があるのか、地域全体で需要が弱いのかを判断しやすくなります。

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区分マンションは空室期間で判断する

区分マンションを1戸だけ所有している場合、入居中の空室率は0%、退去すると100%になります。

そのため、一棟マンションと同じ空室率で比較しても、経営状態を判断しにくいでしょう。

区分マンションでは、年間の空室月数や空室によって失った家賃を確認する方法が適しています。

マンション経営の空室率が高くなる原因

マンション経営の空室率が高くなる原因

空室率が高いときは、すぐに家賃を下げるのではなく、入居者募集のどの段階に問題があるかを確認しましょう。

問い合わせが少ない場合は家賃や掲載情報、内見後に申込みがない場合は室内や共用部の印象に原因がある可能性があります。

家賃や募集条件が周辺相場と合っていない

家賃が類似物件より高いと、検索段階で候補から外れやすくなります。

家賃だけでなく、管理費を含む月額負担や敷金・礼金などの初期費用も比較しましょう。

月額家賃を5,000円下げると、1戸当たりの年間収入は6万円減ります。

値下げによる減収と、空室が続いた場合の損失を比べて判断することが大切です。

物件や募集情報の魅力が伝わっていない

室内写真が暗い、掲載枚数が少ない、設備情報が不足していると、問い合わせにつながりにくくなります。

また、設備や内装が想定する入居者層の需要と合っていない場合も、空室が長引く原因になります。

仲介会社に問い合わせ数や内見後の反応を確認し、選ばれない理由を把握してから改善しましょう。

共用部や管理状態の印象が悪い

エントランスや廊下の汚れ、切れた照明、放置自転車、乱れたゴミ置き場などは、内見者の印象を悪くします。

共用部の管理は新規入居者の獲得だけでなく、既存入居者の退去防止にも関係します。

定期的に現地を確認し、管理会社の報告だけでは把握しにくい部分も確認しましょう。

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マンション経営の空室率を下げる対策

マンション経営の空室率を下げる対策

空室率を下げるには、原因に合った対策を選ぶことが重要です。

高額なリフォームや一律の家賃値下げを行う前に、募集状況と管理状態を確認しましょう。

募集条件と掲載内容を見直す

周辺の類似物件と、家賃、管理費、初期費用、設備、掲載写真を比較します。

問い合わせが少ない場合は、写真や紹介文、募集条件の見直しが必要です。

管理会社には、掲載先、問い合わせ数、内見数、申込みに至らなかった理由を確認しましょう。

数字を共有してもらうと、改善すべき段階がわかりやすくなります。

入居者層に合った設備と管理を整える

設備を追加するときは、単身者やファミリーなど、想定する入居者層を明確にします。

仲介会社への聞き取りや競合物件の調査を行い、需要が見込める設備を選びましょう。

共用部の清掃や故障への早期対応も欠かせません。

現在の入居者が長く住みやすい環境を整えることが、新たな空室の発生を抑える対策になります。

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管理会社の対応状況を確認する

空室が続いているにもかかわらず、原因の報告や改善提案がない場合は、管理会社と募集方針を話し合いましょう。

仲介会社への営業状況、内見対応、定期報告、共用部の管理状態を確認します。

改善が見込めない場合は、委託内容や管理会社の変更も選択肢です。

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

マンション経営の理想的な空室率は何%ですか?

一律の基準はありませんが、空室率5%前後がひとつの参考値です。
地域、築年数、間取り、計算方法によって適正な水準は異なります。
類似物件や自分のマンションの過去の実績と比較して判断しましょう。

空室率5%は年間何日空室になる計算ですか?

1戸で考えると、年間約18日です。
365日×5%で計算できます。
一棟マンションでは、すべての住戸の空室日数を合計し、全住戸の賃貸可能日数で割って計算します。

空室率はどのくらいの頻度で確認しますか?

時点空室率は毎月、稼働空室率と賃料空室率は半年または1年ごとに確認するのが目安です。
毎回同じ方法で計算し、数字の推移を記録しましょう。
空室発生時は、問い合わせ数や内見数も確認してください。

空室率は計算方法と原因を確認して改善しよう

空室率は計算方法と原因を確認して改善しよう

マンション経営の空室率は、5%前後が参考値になるものの、すべての物件に共通する理想値ではありません。

地域や物件条件を踏まえ、時点・稼働・賃料の3種類を使い分けることが大切です。

空室率が高い場合は、家賃、募集情報、設備、共用部、管理会社の対応を順番に確認します。

数字を定期的に記録し、原因に合った対策を行うことが、マンション経営の収支安定につながります。

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著者

クラウド管理編集部

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