この記事の要点
- 賃貸管理の委託費用の相場は家賃の5%前後。集金代行だけなら3%、サブリースは10〜20%と管理形態で大きく変わる
- 委託費用に含まれるのは入居者募集・家賃集金・共用部点検など。仲介手数料や原状回復費は別料金になる
- 手数料の安さだけで選ぶと空室が長引き、逆に損をする。入居率95%以上と相見積もりで費用対効果を見極める
「毎月の管理委託費、これは払いすぎではないだろうか」
「そもそも何にお金を払っているのか、いまひとつわからない」
区分マンションを1戸持つと、こうした疑問が頭をよぎります。費用は家賃の5%前後が相場ですが、料率が同じでも含まれる業務は会社ごとに違い、金額が妥当かを一人で見極めるのは簡単ではありません。
本記事では、委託費用の相場・内訳・含まれる業務・管理形態別の費用差に加え、会社の選び方と見直しのポイントを整理しました。
読み終えるころには、管理会社への支払いに納得しながら投資を続けられるでしょう。
マンション投資の賃貸管理|委託費用の相場は家賃の5%

マンション投資の賃貸管理を委託する費用は、家賃の5%前後が相場です。
集金代行だけなら3%程度、区分マンション(1戸)は数千円が目安です。
委託費用の相場は家賃の5%前後
賃貸管理の委託費用とは、入居者募集や家賃回収を管理会社に任せる対価として毎月支払う費用です。
一般的な管理では家賃の5%前後、集金代行だけなら3%程度が目安です(2026年8月時点)。料率は歩合制で、空室の月も支払いは続きます。
参照:賃貸経営HOME4U「不動産管理会社に払う管理委託費の基礎知識」
区分マンション1戸の月額目安
区分マンション(1戸)の月額目安は、家賃の3〜5%程度です。
料率5%なら家賃8万円で月4,000円、10万円で月5,000円が目安です(2026年8月時点)。区分1戸は手間から料率が高めになりやすく、一棟をまとめて委託すると下がる傾向です。
賃貸管理の委託費用に含まれる業務内容

委託費用は、入居者対応と建物・設備の維持を管理会社に任せる対価です。
退去時のクリーニングなど、別料金の費用もあります。
入居者に関する業務
入居者に関する業務は、委託費用の中心です。主な内容は次のとおりです。
- 空室の募集と入居希望者の審査
- 賃貸借契約の締結と更新手続き
- 毎月の家賃集金と滞納時の督促
- クレーム対応と退去の立ち会い・精算
発生の頻度が高く、窓口を一本化できる点が委託の価値です。
建物・設備に関する業務
建物・設備に関する業務も、委託費用でカバーされます。対象は次のとおりです。
- 共用部の清掃と定期巡回
- エレベーターや消防設備などの法定点検の手配
- 設備故障時の修理業者の手配と劣化箇所の報告
共用部の状態は入居者満足度を左右します。手配を任せれば、遠方でも管理しやすくなります。
委託費用に含まれない業務
委託費用に含まれない業務は、その都度別に請求される項目です。
- 入居者募集時の広告料や仲介手数料
- 契約更新時の事務手数料
- 退去後の室内クリーニング
- 原状回復やリフォームの工事費用
契約前に重要事項説明書で、範囲を確認しておくと安心です。
管理形態で変わる委託費用の違い

賃貸管理の委託費用は、選ぶ管理形態で大きく変わります。
区分マンション投資では全部委託・集金代行・サブリースの3つが中心で、同じ1戸でも料率は家賃の3%から20%まで開きます。
全部委託の費用
全部委託とは、募集から契約・集金・退去まで業務全般を任せる形態で、費用は家賃の3〜5%が目安です。家賃10万円なら、月3,000〜5,000円ほどで運用を任せられます。
集金代行の費用
集金代行とは、家賃回収と滞納督促を中心に代行し、募集などは別途扱う形態で、費用は家賃の3%前後が目安です。家賃10万円なら月3,000円ほどで、募集の仲介料は別費用となる場合があります。
サブリースの費用
サブリースとは、管理会社が物件を借り上げ、空室でも一定の賃料を保証する形態で、費用は家賃の10〜20%が目安です。オーナーの受取額は、満室時家賃の80〜90%が目安になります。
参照:LP不動産管理「サブリース手数料の相場は家賃の10〜20%」
費用と特徴を並べると次のとおりです。
| 管理形態 | 費用の目安 | 特徴 |
| 全部委託 | 家賃の3〜5% | 業務全般を任せられ手間が少ない |
| 集金代行 | 家賃の3%前後 | 集金と督促が中心で料率は低め |
| サブリース | 家賃の10〜20% | 空室でも受取80〜90%を保証 |
手間と保証のどちらを取るかで、費用は変わります。
賃貸管理を委託するメリットとデメリット

賃貸管理の委託は、本業を持つ会社員投資家に向く選択肢です。
委託とは、募集や集金といった管理業務を専門会社へ任せる仕組みです。
委託するメリット
委託の利点は、時間と手間を減らせる点にあります。主なメリットは次の3点です。
- 募集や集金をまとめて任せ、本業に集中できる
- 空室対策や入居者対応のノウハウを活用できる
- 対応の質が上がり、退去の抑制につながりやすい
遠方でも、安定した運営を保ちやすくなります。
委託するデメリット
委託の弱点は、費用が毎月発生する点です。手数料は家賃の3〜8%程度かかります。
- 管理手数料が毎月の収支を圧迫する
- 会社選びを誤ると対応の質が下がる
- 任せきりだと物件の状況を把握しにくくなる
費用と手間のバランスを見極めるべきです。
参照:ファミリーコーポレーション「賃貸管理を委託するメリット・デメリット」
自主管理との比較
自主管理とは、オーナー自身が全業務を担う方式です。委託との違いを表で整理します。
| 観点 | 自主管理 | 管理委託 |
| 費用 | 手数料は不要 | 手数料が毎月発生 |
| 手間 | すべて自分で対応 | 大半を会社へ任せる |
| 専門知識 | 自力で習得が必要 | 会社のノウハウを活用 |
| 向く人 | 時間に余裕がある人 | 本業が忙しい会社員 |
本業と両立したい会社員投資家には、委託が現実的な選択肢になります。
委託費用で損しない管理会社の選び方

委託費用の安さだけで管理会社を選ぶと、空室リスクが高まります。
損をしないために確認したい視点は、入居率と客付け力・担当者の対応の2点です。
入居率・客付け力で選ぶ
管理会社は客付け力で選ぶと、費用の失敗を防げます。
目安として、入居率95%以上なら客付けに強い会社と判断できます。数値は算出方法で変わるため、入居率の定義や平均空室期間も質問しましょう。
参照:武蔵コーポレーション「管理手数料の相場と管理会社の選び方」
担当者の対応とレスポンス
担当者の対応とレスポンスも、運用の安定に直結します。
返信が早い担当者なら空室やトラブルの初動も早まります。初回のやり取りで、説明の丁寧さを確かめたいところです。
賃貸管理の委託費用を抑える見直しのポイント

賃貸管理の委託費用は、見直しの手順を踏めば無理なく抑えられます。見直しとは、既存の管理内容と料率を点検し条件を再交渉する作業です。
安さだけを追うと管理品質が下がり、空室を招く点に注意が必要です。
相見積もりを取る
適正な費用を知るには、複数社から相見積もりを取るのが近道です。同じ料率でも業務範囲は会社で異なります。
- 手数料に含まれる業務の範囲
- 広告料や更新事務手数料の有無
- オプションサービスの料金体系
3社ほど並べて総額で比較すると、見合う条件が見えてきます。
契約を見直すタイミング
契約の見直しは、区切りとなる時期を選ぶと交渉が進めやすくなります。
- 契約更新を迎える時期
- 物件を追加で取得したとき
- 周辺の管理相場が変動したとき
契約更新の節目は、料率交渉の好機です。更新期間は会社ごとに異なるため、契約書で確認しましょう。買い増し時にまとめて委託すれば、割引を引き出せる場合もあります。
マンション投資の賃貸管理に関するよくある質問
マンション投資の賃貸管理の委託費用は経費にできますか?
委託費用のほかにかかる費用はありますか?
管理会社は契約の途中で変更できますか?
委託費用が無料の会社に任せて大丈夫でしょうか?
まとめ|委託費用を理解して安定したマンション投資へ

マンション投資の賃貸管理では、委託費用の相場は家賃の5%前後が目安です。管理形態や業務範囲で料率は変わり、安さだけで選ぶと空室リスクが高まります。
今の契約が何%で、どこまでの業務を含むかを確認しましょう。相見積もりを取れば、費用の妥当性が見えてきます。
費用の中身を理解すれば、支払いに納得しながら利回りを守り、安定した賃貸経営を続けられます。


