管理戸数6000戸の事例として、家賃債務保証会社の一本化と見守りサービス必須化により高齢者受け入れを仕組み化した報告が出た。高齢化率3割に迫る地域での対応として、孤独死・滞納リスクをどう管理するかが焦点となる。
「家を借りられない高齢者」の壁を破る!管理6000戸の会社が確立した“孤独死・滞納を防ぐ”拒否ゼロの仕組み 「住まいLOVE」静岡県浜松市
出典: SUUMOジャーナル
高齢者入居を拒否しない仕組みとして「保証会社1本化」「見守りサービス必須化」の組み合わせが提示されているが、オーナー・管理会社が確認すべきは実際のコスト負担と責任分担である。
保証会社を1本化する利点は審査基準と事故対応の統一だが、問題は誰が保証料を負担するかだ。入居者負担なら初期費用増により成約率に影響し、オーナー負担なら収益を圧迫する。見守りサービスも月額費用が発生するため、入居者負担なら家賃との合計額が市場相場を超えないか検証が必要となる。
孤独死発生時の原状回復費用は保証会社の補償範囲を超えることが多い。国土交通省「残置物の処理等に関するモデル契約条項」(令和3年6月公表)では、生前に受任者を定める方式が示されているが、高齢入居者にこれを求められるかは個別判断となる。
滞納リスクについては、保証会社の代位弁済上限額(通常24〜36カ月分)と明け渡しまでの期間を想定し、その間の賃料損失をどう見込むかが経営判断となる。受け入れ拡大により稼働率が上がっても、1件の長期滞納で利益が消える可能性がある。
高齢者の入居制限は宅建業法上の不当な差別に該当する可能性があるが、合理的理由がある場合は正当化される。保証加入と見守り加入を条件とすることで、リスクを定量化し受け入れ可能にする手法は一つの選択肢だが、費用対効果の検証は物件ごとに必要である。
確認すべきこと
- 保証会社の代位弁済上限額と孤独死時の特約内容を確認(原状回復費用が補償範囲内か)
- 見守りサービスの月額費用と入居者・オーナーの負担区分を明確化
- 高齢入居者受け入れ時の初期費用総額が周辺相場と比較して成約可能な水準か検証
- 残置物処理の事前契約について入居者に求めるか、求める場合の条項案を整備
詳細はSUUMOジャーナルの発表をご確認ください。
