入居者の「即決」リスクをどう防ぐか

入居者の「即決」リスクをどう防ぐか

見出しには「掲示板での家探し」「ルームメイトと初対面で入居を即決」とある。海外事例だが、国内でも即決入居・内見省略はトラブルの火種になる。

ニューヨーク人情酒場 掲示板での家探し、ルームメイトと初対面で入居を即決した理由。ドキドキの内見で受けた“洗礼”も決め手に

出典: SUUMOジャーナル

見出しから読み取れるのは、入居者が「初対面」「即決」で契約を結んだという事実だ。オーナー・管理会社の立場では、この逆のケースに注意が必要になる。つまり、入居希望者が物件を十分確認せずに契約し、入居後に「聞いていない」「見ていない」とクレームになるリスクである。

特にルームシェアやシェアハウスでは、入居者同士のトラブルが貸主責任を問われる場面がある。民法第601条の賃貸借契約では、貸主は「使用収益させる義務」を負う。他の入居者の迷惑行為で居住できない状態になれば、債務不履行責任や賃料減額請求(民法第611条)のリスクが生じる。

即決入居を希望する申込者に対しては、重要事項説明(宅建業法第35条)の徹底はもちろん、現地内見の実施記録、設備状況の写真付き確認書、ルームシェアの場合は共同生活ルールの書面交付など、「説明した証拠」を残すことが重要だ。入居後のクレームに対しては「契約時に確認済み」を示せるかどうかが判断の分かれ目になる。

契約を急ぐ申込者ほど、後日「そんな説明は受けていない」と主張する可能性がある。スピード対応と記録保持の両立が求められる。

確認すべきこと

  • 内見省略・即決希望の申込者には、重要事項説明書の確認項目を記録に残す(チェックリスト・署名)
  • 設備・現況を写真付きで確認し、入居時点の状態を双方で共有する書面を作成する
  • ルームシェア・シェアハウスの場合、共同生活ルール・他入居者の属性を事前書面で開示する
  • 「説明を受けた」旨の確認書に入居者の自署をもらい、契約書類とともに保管する
著者

クラウド管理編集部

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