戸建住宅購入時のLPガス供給契約に含まれる設備残代金や違約金特約の有効性が争点となった。賃貸住宅でも同様の特約が存在する場合、オーナー変更時や入居者退去時にトラブルとなるリスクがある。
自宅として購入した戸建物件に関するLPガス供給契約の解約に伴う「設備残代金や違約金等の支払い特約」の有効性
出典: 不動産流通推進センター
本件は新築戸建住宅の購入者が、LPガス供給契約の解約時に設備残代金や違約金の支払いを求められたケースである。賃貸住宅においても、LPガス供給契約には同様の特約が付されていることが多い。
賃貸物件では、ガス供給契約の当事者が誰か(オーナーか入居者か)により責任の所在が変わる。オーナー名義で契約している場合、物件売却時や管理会社変更時にガス会社を切り替えようとすると、残存する設備代金や違約金を請求される可能性がある。入居者名義の場合でも、退去時に入居者が違約金を請求され、オーナーに対応を求めてくるケースがある。
消費者契約法第9条第1号では、平均的損害を超える違約金条項は無効とされる。また第10条では、消費者の利益を一方的に害する条項も無効となる。ガス供給契約締結時の説明が不十分な場合や、違約金額の算定根拠が不明確な場合には、特約の有効性が否定される可能性がある。
既存物件を購入する際、前オーナーが締結したLPガス契約を引き継ぐ場合も注意が必要である。契約内容を精査せずに引き継ぐと、将来的に予想外の費用負担が発生するリスクがある。
確認すべきこと
- 現在のLPガス供給契約書で、設備代金の残債や契約期間、中途解約時の違約金条項の有無と金額を確認する
- 契約当事者がオーナーか入居者かを明確にし、費用負担の責任範囲を契約書に明記する
- 物件購入時や管理会社変更時には、既存のガス供給契約の内容を必ず確認し、残債や違約金の有無を売主・前管理会社に確認する
- 違約金特約がある場合、消費者契約法上の問題がないか、算定根拠が明確かを法務専門家に確認する
詳細は不動産流通推進センターの発表をご確認ください。
