この記事の要点
- 理事会議事録には、開催日時や出席者、議題、審議内容、決議結果などを後から確認できるよう記録する
- 議事録は発言をすべて書き起こすのではなく、審議の経過と最終的な決議内容がわかるよう整理する
- 作成後は管理規約に沿って確認・保管し、組合員から閲覧請求があった場合に対応できる状態にしておく
初めてマンション管理組合の理事や書記を担当すると、議事録の書き方や必要な記載事項がわからず、戸惑うこともあるでしょう。
理事会議事録は、理事会で話し合った内容や決議事項を記録し、後から確認するための重要な資料です。
この記事では、マンション理事会の議事録の役割や書き方、作成時の注意点、保管・閲覧について解説します。
マンション理事会の議事録とは

マンション理事会の議事録とは、理事会を開催した日時や出席者、審議した議題、決議内容などを記録した書類です。
理事会では、建物・設備の修繕や管理会社との契約、居住者からの要望など、マンション管理に関するさまざまな事項を検討します。
議事録を残しておけば、「どのような話し合いが行われ、何が決まったのか」を後から確認できます。
国土交通省の「マンション標準管理規約(単棟型)」第53条では、理事会の議事録について、総会議事録に関する規定を準用するとしています。(出典: 国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型))
ただし、マンション標準管理規約はあくまでひな型です。
実際に議事録を作成するときは、自分のマンションの管理規約を確認しましょう。
なお、実際に議事録案を作成する人は、管理組合の運営方法によって異なります。
理事や書記が作成するほか、管理委託契約の内容によっては管理会社が作成を補助する場合もあります。
管理会社が議事録案を作成する場合でも、決議内容などに誤りがないか管理組合側で確認することが大切です。
マンション理事会の議事録に記載する内容と書き方

理事会議事録は、後から読んだ人が会議の内容を把握できるようにまとめます。
主な記載内容は以下のとおりです。
| 項目 | 記載する内容の例 |
|---|---|
| 開催情報 | 開催日時・場所 |
| 出席状況 | 出席した理事など |
| 議題 | 理事会で取り上げた事項 |
| 審議内容 | 主な意見や検討した内容 |
| 決議結果 | 可決・否決・継続審議など |
| その他 | 次回までの対応事項など |
具体的にどの事項を記載する必要があるかは、自分のマンションの管理規約も確認してください。
理事会中に議題ごとの要点を記録する
理事会中は、議題ごとに主な意見や審議の経過、決議結果、今後の対応などを記録します。
議事録は会話の文字起こしではないため、すべての発言を一言一句記載する必要はありません。
一方、内容を省略しすぎると、後から決議に至った経緯を確認できなくなる可能性があります。
「何について検討したのか」「どのような結論になったのか」がわかるよう、要点を整理して記録しましょう。
理事会終了後に内容を整理・確認する
理事会が終了したら、記録した内容を議題ごとに整理して議事録を作成します。
時間が経過すると記憶が曖昧になるため、できるだけ早めにまとめると確認しやすくなります。
特に、工事金額や契約内容、決議結果などは誤りがないか確認しましょう。
「検討することになった」のか「実施を決定した」のかによって意味が大きく異なります。
署名等を含む具体的な取り扱いは、各マンションの管理規約を確認してください。
マンション理事会の議事録を作成するときの注意点

議事録は内容を詳しく書けばよいわけではありません。
後から正確に確認できることを意識しながら、決議内容や個人情報の扱いに注意する必要があります。
決議内容を曖昧にしない
議事録では、理事会で最終的に何が決まったのかを明確にしましょう。
たとえば「修繕工事について検討した」とだけ記載すると、工事の実施を決定したのか、次回以降も検討を続けるのかがわかりません。
可決・否決・継続審議などの結果に加え、必要に応じて今後の対応も記載すると、次回の理事会や役員交代後にも状況を把握しやすくなります。
個人情報を必要以上に記載しない
理事会では、管理費等の滞納や騒音、居住者間のトラブルなど、個人に関する問題を取り扱うことがあります。
議事録に個人情報を記載する場合は、審議内容や決議結果を確認するために必要な範囲を意識しましょう。
必要以上に氏名や部屋番号、個人的な事情などを記載すると、閲覧時の取り扱いにも注意が必要になります。
どの程度まで記録するか判断が難しい場合は、管理規約を確認したうえで、管理会社やマンション管理士などの専門家へ相談することも検討しましょう。
マンション理事会の議事録は適切に保管・閲覧対応する

理事会議事録は作成して終わりではなく、後から確認できる状態で適切に保管する必要があります。
国土交通省のマンション標準管理規約では、理事会議事録について総会議事録の作成・保管などに関する規定を準用しています。(出典: 国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型))
また、総会議事録については、組合員または利害関係人から理由を付した書面による閲覧請求があった場合に閲覧させる規定が示されています。
ただし、実際の閲覧条件や手続きはマンションの管理規約によって異なる場合があります。
閲覧請求を受けたときは、自分のマンションの管理規約を確認して対応しましょう。
過去の議事録を適切に保管しておくことは、役員交代時の引き継ぎにも役立ちます。
修繕や契約などについて過去にどのような検討を行ったのか確認できれば、新しい役員も経緯を把握しやすくなります。
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よくある質問(FAQ)

マンション理事会の議事録は誰が書きますか?
理事や書記が作成するほか、管理会社が作成を補助する場合もあります。
管理会社に依頼している場合は、管理委託契約で業務範囲を確認しましょう。
議事録案を受け取った後は、管理組合側でも決議内容などに誤りがないか確認することが大切です。
マンション理事会の発言はすべて議事録に記載しますか?
特に、可決・否決・継続審議など、最終的に何が決まったのかを明確にすることが重要です。
具体的な記載方法については、各マンションの管理規約も確認してください。
マンション理事会の議事録は閲覧できますか?
組合員や利害関係人による閲覧についても規定があります。
ただし、マンション標準管理規約はひな型であり、実際の閲覧条件や手続きは各マンションの管理規約を確認してください。
理事会議事録に署名や押印は必要ですか?
総会議事録については、議長と議長が指名する2名の総会出席組合員が署名する規定が示されています。
ただし、実際に必要な手続きは各マンションの管理規約によって異なる場合があるため、作成時に確認しましょう。
マンション理事会の議事録は決議内容がわかるよう正確に残そう

マンション理事会の議事録は、理事会でどのような内容を審議し、何を決定したのかを後から確認するための重要な資料です。
すべての発言を書き起こすのではなく、議題ごとに審議の経過や決議結果を整理しましょう。
特に、決定事項を曖昧にせず、個人情報を必要以上に記載しないことがポイントです。
また、作成後は自分のマンションの管理規約に沿って適切に保管し、必要に応じて閲覧に対応できる状態を整えておきましょう。


