この記事の要点
- 内見では間取りや設備だけでなく、玄関・床・水回りなどの清潔感も物件の印象を左右する
- 特にキッチン・浴室・トイレは汚れやにおいが目立ちやすいため、内見前に重点的に確認する
- 室内だけでなく、廊下やエントランスなどの共用部も含めて管理することが大切
「設備は悪くないのに、なかなか入居が決まらない」と感じているアパートオーナーは、掃除の状態を見直してみてはいかがでしょうか。
内見では、家賃や立地、間取りなどの条件だけでなく、実際に部屋へ入ったときの印象も重要です。
玄関にほこりが残っていたり、水回りからにおいがしたりすると、内見者が物件にマイナスの印象を持つ可能性があります。
この記事では、内見者の目線からチェックしたい掃除のポイントを紹介します。退去後の清掃だけでなく、空室期間中や共用部の管理についても解説していきます。
内見で掃除が重要な理由

アパートの内見では、家賃や立地、間取り、設備などが比較されます。
しかし、実際に部屋へ入ったときの「きれい」「気持ちいい」という第一印象も、入居を検討するうえで大切なポイントです。
空室期間が長くなると、室内にはほこりがたまりやすくなります。
換気不足によるにおいや排水口のにおいなどが発生すると、設備が充実していても「管理されていない部屋」という印象につながる可能性があります。
また、家具がない空室では床や壁、水回りなどが目に入りやすくなります。
内見者に「ここで暮らしたらどうなるか」をイメージしてもらうためにも、清潔な状態を保つことが重要です。
まず見直したい掃除ポイント

すべての場所を同じように清掃するのが難しい場合は、内見者の目に入りやすい場所を優先しましょう。
| 場所 | チェックしたいポイント |
|---|---|
| 玄関 | 砂ぼこり、泥、靴跡 |
| 床 | ほこり、髪の毛、隅の汚れ |
| キッチン | 油汚れ、水あか、排水口 |
| 浴室 | 水あか、カビ、排水口 |
| トイレ | 便器、便座裏、床、におい |
| 窓 | ガラスの手あか、サッシ、網戸 |
| 収納 | ほこり、髪の毛、におい |
| ベランダ | 砂、落ち葉、ごみ |
特に玄関は、内見者が最初に室内へ入る場所です。
たたきに砂やほこりが残っているだけでも、部屋全体が汚れているように感じられることがあります。
床も部屋の中央だけでなく、壁際や巾木まで確認しましょう。
髪の毛やほこりが残っていると目立ちやすいため、掃除機をかけた後、必要に応じて水拭きまで行うと清潔感を出しやすくなります。
水回りは「汚れ」と「におい」を確認

内見時に特にチェックしたいのがキッチン、浴室、トイレなどの水回りです。
キッチンではコンロ周辺の油汚れやシンクの水あかを確認します。
蛇口の根元や排水口など、細かな部分も見られることがあります。
浴室では、鏡や蛇口の水あか、床・壁の汚れ、排水口を確認しましょう。
カビが発生している場合は、清掃だけでなく換気状態に問題がないかも確認が必要です。
トイレは便器だけでなく、便座裏や床、壁、換気口周辺もチェックします。
また、長期間空室にしていると排水トラップの水が蒸発し、下水のようなにおいが発生する場合があります。
内見前には通水して、においがないか確認しておくと安心です。
なお、カビ取り剤などの洗剤を使う場合は、製品表示に従い、異なる洗剤を混ぜないよう注意してください。
忘れやすい場所もチェック

掃除では床や水回りなど目立つ場所に集中しがちですが、細かな部分に汚れが残っていると管理状態までチェックされる可能性があります。
特に確認したいのが、エアコンのフィルター、換気口、窓のサッシ、網戸、ドアノブ、スイッチ、巾木などです。
エアコンはフィルターだけでなく、吹き出し口の汚れやにおいも確認しましょう。
夏や冬の内見では実際に使用することもあるため、清掃状態が分かりやすい設備です。
また、クローゼットなどの収納内部も忘れがちなポイントです。
ほこりや髪の毛が残っていないか確認し、扉を開けたときに嫌なにおいがしない状態を目指しましょう。
ベランダも室内から見えるため、落ち葉や砂、ごみなどが残っていないか確認することが大切です。
空室期間が長いほど内見前の確認を

退去後に一度クリーニングをしたからといって、その状態が内見日まで維持されるとは限りません。
空室期間中にもほこりがたまったり、湿気によってにおいが発生したりすることがあります。
そのため、内見予定が入ったら改めて室内を確認しましょう。
内見前は、次の項目をチェックすると効率的です。
- 室内のほこりや髪の毛
- キッチン・浴室・トイレの汚れ
- 排水口や室内のにおい
- 窓・サッシ・網戸
- クローゼットなどの収納内部
- ベランダのごみや落ち葉
- エアコン・換気口
- 室内の換気
特に長期間空室だった部屋では、清掃だけでなく換気や通水も行い、内見者を迎えられる状態になっているか確認しましょう。
共用部の掃除も忘れない

内見者が確認するのは室内だけではありません。
エントランスから部屋までの共用部も、物件全体の管理状態を判断する材料になります。
エントランスや廊下にごみが落ちていたり、郵便受けにチラシが大量に残っていたりすると、室内がきれいでも物件全体の印象が下がる可能性があります。
特に確認したい場所は以下のとおりです。
- エントランス
- 廊下・階段
- エレベーター周辺
- 駐輪場
- ごみ置き場
- 郵便受け周辺
- 外構・植栽
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、主に退去時の原状回復について示したものですが、賃貸住宅を適切に維持管理する際の参考になります。
共用部分についても、清掃や設備の状態を定期的に確認し、問題があれば早めに対応することが大切です。
掃除を空室対策の一つとして考える

掃除をしただけで入居率が上がると断定することはできません。
家賃、立地、間取り、設備など、入居判断にはさまざまな条件が関係するためです。
一方で、内見時の「汚れ」「ほこり」「におい」といったマイナス要素を減らすことはできます。
大規模なリフォームにはまとまった費用が必要ですが、清掃や管理状態の改善は比較的取り組みやすい対策です。
ただし、清掃しても落ちない壁紙の黒ずみや水回りの劣化などは、単なる汚れではなく設備や内装の劣化が原因かもしれません。
その場合は、クリーニングだけでなく修繕や交換が必要か、管理会社や施工業者に相談するとよいでしょう。
よくある質問

アパートの内見前にどこを掃除すればいいですか?
玄関、床、水回り、窓、収納など、内見者の目に入りやすい場所を優先しましょう。
特にキッチンの油汚れ、浴室の水あか、トイレの汚れ、排水口のにおいは重点的に確認することが大切です。
空室期間が長い場合は、清掃に加えて換気や通水も行うと安心です。
空室の掃除はどのくらいの頻度ですればいいですか?
法律で一律の清掃回数が定められているわけではありません。
空室期間が長くなるほど、ほこりやにおいなどが発生しやすいため、定期的な確認が必要です。
特に内見予定が入った場合は、直前に室内と共用部を確認しましょう。
掃除だけで入居率は上がりますか?
掃除だけで入居率が上がるとは断定できません。
家賃や立地、間取り、設備など複数の条件が入居判断に影響するためです。
ただし、内見時の汚れやにおいなどのマイナス要素を減らし、「きちんと管理されている物件」という印象につなげることは期待できます。
共用部の掃除もオーナーがする必要がありますか?
清掃の担当者は、オーナー自身、管理会社、清掃業者など、管理契約や物件の運営方法によって異なります。
共用部分の管理状態が不十分な場合、状況によっては所有者の管理責任が問題になる可能性があります。
民法717条の工作物責任なども踏まえ、必要な清掃や修繕を適切に行うことが大切です。
よくある質問
退去後に一度清掃したら、内見まで掃除しなくても大丈夫ですか?
内見前の清掃で特に注意すべき水回りの箇所はどこですか?
エアコンの清掃は内見前に必要ですか?
まとめ

内見で「ここに住みたい」と思ってもらうには、間取りや設備だけでなく、実際に部屋へ入ったときの清潔感が重要です。
特に玄関、床、水回り、窓、収納は内見前に重点的に確認しましょう。
さらに、エントランスや廊下、ごみ置き場などの共用部まできれいに保つことで、物件全体の管理状態を伝えやすくなります。
退去後のクリーニングだけで終わらせず、空室期間中も定期的に状態を確認することがポイントです。
大きなリフォームを検討する前に、まずは「内見者の目線」で掃除する場所を見直してみてはいかがでしょうか。


