この記事の要点
- 不動産投資における駅近の目安は徒歩5〜10分程度だが、10分を超えても投資対象から外す必要はない
- 駅近は入居需要や資産価値の面で有利な一方、価格が高く利回りが低下しやすいという注意点もある
- 駅徒歩だけでなく、駅の利便性・周辺の賃貸需要・購入価格・利回りまで含めて総合的に判断する
物件を探していると、「駅徒歩○分」という表示がまず目に入ります。
しかし、実際にどこまでの分数なら投資対象として問題ないのか、判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
駅徒歩は入居需要や資産価値に影響する重要な要素ですが、「近ければ近いほどよい」とは限りません。
本記事では、不動産投資における駅徒歩の目安と、駅近・駅遠それぞれのメリットを整理したうえで、駅徒歩以外に確認すべきポイントについても解説します。
不動産投資では駅徒歩何分以内が目安?

物件情報を見る際、まず気になるのが「駅徒歩○分」という表示です。
ここでは、不動産投資においてどの程度の駅徒歩が目安になるのか、その考え方を整理します。
駅近の目安は徒歩10分以内
「駅近」に法律上の明確な定義があるわけではありませんが、不動産投資では徒歩5〜10分程度が一つの目安とされることが多いといわれています。
ただし、徒歩10分を超えたからといって、投資対象から一律に外す必要はありません。
エリアの特性や、想定する入居者層によって、駅徒歩の重要度は変わってきます。
駅徒歩は入居需要や資産価値にも影響する
駅からの距離は、通勤・通学の利便性を重視する入居者に選ばれやすいかどうかに関わります。
特に単身者向け物件では、駅へのアクセスが物件選びの重要な条件になりやすい傾向があります。
入居需要を確保しやすい物件は空室リスクを抑えやすく、将来的に売却を検討する際にも、需要を見込みやすいでしょう。
駅徒歩の表示は「80m=1分」で計算される
不動産広告に表示される徒歩所要時間は、不動産公正取引協議会連合会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」に基づき、道路距離80mを1分として算出されています。
1分未満の端数は切り上げて表示するルールのため、実際の距離感とは多少のズレが生じることがあります。
また、この算出方法では信号待ちや坂道、踏切による影響は考慮されていません。
表示上の徒歩分数だけで判断せず、実際のルートを確認することが重要です。
駅近物件に不動産投資するメリット・デメリット

駅近物件には多くのメリットがある一方、注意しておきたい点もあります。
駅近物件のメリット
駅近物件は、賃貸として貸し出す場合だけでなく、将来的に売却を検討する場合にも需要を見込みやすいというメリットがあります。
- 通勤・通学の利便性から入居者を確保しやすい
- 入居需要を見込みやすく、空室リスクを抑えやすい
- 資産価値を維持しやすい傾向がある
- 将来的に売却する際にも、買い手を見つけやすい
駅近物件のデメリット
駅近だからといって、投資に適しているとは限りません。
購入価格が高ければ、その分利回りは低下します。賃貸需要の高さだけでなく、購入価格と想定家賃のバランスを確認したうえで判断しましょう。
- 物件価格が高くなりやすい
- 購入価格が高い分、利回りが低くなりやすい
- 同じエリアに競合する賃貸物件が多い場合がある
- 駅前特有の騒音や人通りの多さが気になる場合もある
駅から遠い物件でも不動産投資はできる?

駅から離れた物件は不利に見えるかもしれませんが、条件次第では十分に投資対象になり得ます。
ここでは、駅遠物件を検討する際に確認したいポイントを紹介します。
駅遠でも賃貸需要が期待できるケース
駅からの距離が離れていても、以下のような条件がそろっていれば、一定の賃貸需要を見込める場合があります。
- バスなど、徒歩以外の交通手段が充実している
- スーパー、学校、病院など生活に必要な施設が近くにある
- 大学や企業など、明確な賃貸需要につながる施設が周辺にある
- ファミリー層など、駅からの距離よりも住環境を重視する入居者が想定できる
入居者が物件を選ぶ基準は、駅までの距離だけではありません。
想定するターゲット層によって、重視するポイントは変わります。
価格や利回りとのバランスを確認する
駅から離れることで、物件の購入価格が下がる場合があります。
購入価格が下がれば、その分利回りを確保しやすくなる可能性があります。
ただし、「価格が安いから」という理由だけで判断するのは注意が必要です。
価格が下がっている背景に、賃貸需要の弱さが影響しているケースもあります。
想定される空室期間まで含めた収支で比較し、駅近物件と同等かそれ以上の投資価値があるかを確認することが大切です。
不動産投資で駅徒歩以外に確認したいポイント

同じ「駅徒歩10分」の物件でも、投資価値は一律ではありません。
駅徒歩以外に確認しておきたいポイントを整理します。
駅自体の利便性
最寄り駅がターミナル駅へどの程度でアクセスできるか、急行や快速などが停車するか、複数路線を利用できるかといった「駅力」も、入居需要に影響する要素です。
同じ徒歩分数でも、利便性の高い駅に近い物件のほうが、入居者に選ばれやすい傾向があります。
周辺の賃貸需要と生活環境
エリアの人口や世帯構成、スーパー・コンビニなどの生活利便施設、大学や企業といった賃貸需要につながる施設の有無も確認しておきたいポイントです。
あわせて、治安や騒音、災害リスクなど、入居者が長く住み続けられる環境かどうかも重要な判断材料になります。
再開発などエリアの将来性
駅前の再開発計画や、新駅・新路線の開業予定など、将来的に交通環境や利便性が変化する可能性がある地域では、今後の人口動態や賃貸需要にも影響が及ぶことがあります。
現在の状況だけでなく、中長期的なエリアの将来性もあわせて確認しておくとよいでしょう。
同じ駅徒歩10分の物件であっても、駅の利便性や周辺の賃貸需要によって投資価値は異なります。
徒歩分数だけで判断せず、エリア全体を確認することが大切です。
不動産市場はこれからどうなる?マンションオーナーが気になる今後の見通し
よくある質問(FAQ)

不動産投資では駅徒歩15分の物件は避けるべきですか?
駅からの距離が長くても、バスなどの交通手段が充実している、生活利便施設が近い、大学や企業などの賃貸需要が見込めるといった条件がそろっていれば、投資対象になり得ます。
購入価格や利回りとのバランスもあわせて確認し、総合的に判断することが大切です。
駅徒歩5分と10分ではどちらを選ぶべきですか?
徒歩5分の物件でも購入価格が高く利回りが低ければ、徒歩10分で価格が抑えられた物件のほうが投資条件として優れている可能性があります。
購入価格、想定家賃、利回りに加え、駅自体の利便性や周辺の賃貸需要まで比較したうえで検討するとよいでしょう。
駅近なら築古物件でも不動産投資に向いていますか?
建物の管理状態や修繕履歴、今後想定される修繕費用、購入価格などもあわせて確認しましょう。
駅からの距離と建物の状態は別の判断軸として、それぞれ確認することをおすすめします。
不動産投資では駅徒歩だけでなく物件の収益性を総合的に判断しよう

不動産投資における駅徒歩の目安は5〜10分程度とされることが多いものの、10分を超えるからといって投資対象から外す必要はありません。
駅近物件には入居需要や資産価値の面でメリットがある一方、購入価格が高く利回りが低下しやすいという注意点もあります。
反対に、駅から離れた物件でも、周辺の生活環境や賃貸需要、購入価格とのバランス次第では十分に投資対象になり得ます。
大切なのは、「駅徒歩○分」という数字だけで判断するのではなく、駅自体の利便性、周辺の賃貸需要、購入価格、利回り、エリアの将来性まで含めて総合的に評価することです。
まずは気になる物件の駅徒歩分数だけでなく、実際に歩いて確認したり、周辺環境や収益性を比較したりすることから始めてみてください。


