年収500万円でも不動産投資はできる?融資条件と物件選びを解説

年収500万円でも不動産投資はできる?融資条件と物件選びを解説

この記事の要点

  1. 年収500万円でも、不動産投資を始められる可能性がある
  2. ただし、融資では年収だけでなく、借入れの状況や貯蓄、物件の収益性も確認される
  3. 大切なのは、空室や金利上昇があっても返済を続けられる金額で考えること

「年収500万円では、不動産投資は難しいのでは」と考える人もいるでしょう。

結論からいうと、年収500万円でも不動産投資ローンを利用できる可能性はあります。ただし、年収だけで融資の可否や金額が決まるわけではありません。

金融機関は、申込者の収入や貯蓄に加えて、住宅ローンや自動車ローンの残高、勤務状況、購入する物件の家賃収入などを見て判断します。

年収500万円でも不動産投資はできる

投資用のマンション

不動産投資ローンには、「年収500万円なら必ず借りられる」といった全国共通の基準はありません。金融機関ごとに審査の考え方が異なるためです。

審査では、主に次の点が確認されます。

  • 年収と勤務状況
  • 預貯金や金融資産
  • 住宅ローンなどの残高
  • 過去の返済状況
  • 物件の家賃収入
  • 立地や築年数
  • 売却時の価格の見込み

同じ年収500万円でも、ほかの借入れが少なく、貯蓄がある人は審査で有利になりやすいと考えられます。

一方で、年収が高くても借入れが多い場合や、購入する物件の家賃が低い場合は、希望額を借りられない可能性があります。

融資で見られる4つの条件

融資の条件

ここでは融資で見られる4つの条件について紹介します。

年収と仕事の安定性

金融機関は、現在の年収だけでなく、今後も収入が続くかを確認します。

転職直後や収入の変動が大きい場合は、過去2〜3年分の資料を求められることがあります。

ほかの借入れ

住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローンなどがある場合、その返済額も審査に影響します。

参考として、本人が住む住宅に使う【フラット35】では、年収400万円以上の人について、年間返済額を年収の35%以下とする基準があります。

年収500万円の場合、35%は年間175万円、月額約14万5,800円です。ただし、これは住宅ローンの基準であり、不動産投資ローンにそのまま使える数字ではありません。

自己資金と手元に残るお金

頭金を多く入れれば、借入額を減らせます。ただし、貯蓄のほとんどを使うのは避けたほうがよいでしょう。

空室中もローン返済は続き、設備故障では数万円から数十万円かかることもあります。

そのため、頭金だけでなく、購入後に残るお金まで考えることが大切です。

物件の家賃収入と担保価値

金融機関は、物件からどのくらい家賃を得られるかも確認します。

さらに、立地、築年数、建物の状態、土地の価値などから、売却時にどの程度の価格が見込めるかも見ます。購入価格より金融機関の評価が低ければ、差額を自己資金で補う場合があります。

年収500万円の人が選びやすい物件

投資する物件の種類

初めて不動産投資をする場合は、価格の大きい物件より、収支を把握しやすい物件から検討する方法があります。

物件の種類特徴注意点
中古区分マンション少ない金額から検討しやすい空室になると家賃収入がゼロ
ファミリー向け区分長期入居が期待できる場合がある退去時の修繕費が高くなりやすい
小規模な一棟アパート複数の部屋から家賃を得られる借入額と建物修繕費が大きい
新築区分マンション購入直後の修繕が少ない傾向新築価格と中古価格の差に注意

物件を選ぶときは、駅からの距離だけでなく、周辺の家賃相場、空室の数、同じ間取りの募集状況も確認しましょう。

区分マンションでは管理費や大規模修繕、一棟アパートでは屋根や外壁の修繕時期を確認します。

購入前に収支を計算する

収支計算

次は、物件価格1,400万円の中古区分マンションを購入する場合の例です。

項目金額
物件価格1,400万円
自己資金300万円
借入額1,100万円
借入期間30年
金利年3.0%
家賃収入月7万5,000円
ローン返済月約4万6,400円
管理費・修繕積立金月1万2,000円
賃貸管理費月3,750円
税金・保険の積立て月7,000円
毎月の収支約5,850円のプラス

一見すると黒字ですが、1か月空室になると年間の家賃収入は7万5,000円減り、月平均の収支は約400円の赤字になります。

さらに、金利が年3.0%から年4.0%に上がると、毎月の返済額は約5万2,500円です。ほかの条件が同じなら、毎月の収支は約250円の赤字になります。

購入前には、次の3つを試算しましょう。

  • 家賃が10%下がった場合
  • 1年間に1〜2か月空室になった場合
  • 金利が1%上がった場合

家賃収入がそのまま利益になるわけではない

家賃収入

毎月7万5,000円の家賃が入っても、全額が手元に残るわけではありません。

ローン返済のほか、管理費、修繕費、固定資産税、火災保険料、賃貸管理費などがかかります。

国税庁によると、不動産所得は「家賃などの収入-必要経費」で計算します。必要経費には、固定資産税、保険料、修繕費、減価償却費などが含まれます。

ただし、ローン返済額のうち元金部分は、そのまま必要経費にはできません。税務上の扱いに迷う場合は、税理士へ確認してください。

年収500万円の人が避けたい失敗

失敗のケース

注意したいのは、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」を同じだと考えることです。

融資の承認を受けても、空室や家賃下落、修繕費、金利上昇まで保証されるわけではありません。

また、表面利回りだけで判断するのも避けましょう。表面利回りは、年間家賃を物件価格で割った数字で、管理費や税金などは含まれていません。

本人が住むための住宅ローンを、投資用物件の購入には利用できません。目的外の利用が分かった場合、一括返済を求められる可能性があります。

よくある質問

よくある質問

年収500万円なら3,000万円を借りられますか?

年収だけでは判断できません。ほかの借入れ、自己資金、年齢、返済期間、物件の家賃収入などによって結果は変わります。3,000万円を借りられるかより、空室や金利上昇があっても返済を続けられるかを確認しましょう。

自己資金はいくら必要ですか?

必要額は、金融機関や物件によって異なります。頭金のほか、登記費用、融資手数料、保険料なども必要です。購入後に貯蓄がほとんど残らない計画は避け、空室や修繕に使えるお金も残しましょう。

年収500万円なら区分マンションが向いていますか?

区分マンションは、一棟物件より購入価格を抑えやすい傾向があります。ただし、1室しか持っていない場合、空室になると家賃収入はゼロです。物件の種類だけで決めず、賃貸需要や毎月の収支を確認してください。

不動産投資をすると節税できますか?

必ず節税できるわけではありません。不動産所得の赤字や減価償却の扱いは、物件の構造や取得価格などで変わります。節税だけを目的に購入せず、税務上の判断は税理士へ確認してください。

まとめ

まとめ

年収500万円でも、不動産投資を始められる可能性はあります。

ただし、融資では年収だけでなく、ほかの借入れ、自己資金、物件の家賃収入、担保価値なども確認されます。

物件を選ぶときは、借りられる上限額ではなく、空室、家賃下落、金利上昇があっても返済を続けられるかを優先しましょう。購入後に使えるお金を残し、複数の条件で収支を計算することが、安定した不動産経営につながります。

著者

クラウド管理編集部

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