マンション投資 オーナーチェンジの選び方|利回り・リスクを解説

マンション投資 オーナーチェンジの選び方|利回り・リスクを解説

この記事の要点

  1. オーナーチェンジは家賃つきで始める投資法
  2. 割安で利回りが高くなりやすい
  3. 購入前の確認でリスクは回避できる

「マンション投資を始めたいけれど、空室が続いたらどうしよう」そんな方にこそ知ってほしいのが、オーナーチェンジ物件です。

入居者がいる状態で買えるため、初月から家賃収入を得られます。

この記事では、オーナーチェンジ物件のメリットと購入前に確認すべきリスクを解説します。

マンション投資でオーナーチェンジ物件が選ばれる理由

マンション投資のオーナーチェンジとは、入居者がいる状態のまま物件を売買する取引の方法です。

買った直後から家賃収入を得られるため、投資の初心者でも収支の見通しが立てやすくなります。

ここでは、投資家に選ばれる2つのメリットを詳しく見ていきましょう。

購入直後から家賃収入が発生するしくみ

オーナーチェンジでは、売買が成立すると既存の賃貸借契約がそのまま新しいオーナーへ引き継がれます。買った日から家賃を受け取れる仕組みになっています。

空室の物件を買った場合、入居者の募集に1〜3か月かかるケースも珍しくありません。その間はローンの返済や管理費を自分でまかなう必要があります。

オーナーチェンジ物件なら、こうした空白の期間を避けられるでしょう。

あらかじめ収入額がわかるため、毎月の収支を見通しやすい点も大きな利点です。

空室物件より割安で高い利回りをねらえる

オーナーチェンジ物件には、入居者がいる分、自分では住めないという制限があります。 この制限があるため、同じ条件の空室物件と比べて売買価格は低くなります。

月額家賃8万円の物件を例に、利回りを比べてみましょう。

項目 空室物件 オーナーチェンジ
売買価格 2,400万円 2,000万円
年間家賃収入 96万円 96万円
表面利回り 4.00% 4.80%

購入価格が抑えられる分、利回りが高くなりやすい仕組みです。表面利回りには管理費や修繕積立金が含まれていません。

必ず実質利回りもあわせて試算してください。

購入前に見極めるべきリスクと確認ポイント

オーナーチェンジ物件を購入前に確認すべきリスクは、特に重要な2つに絞って解説します。

  • 入居者がいるため室内を内見できない
  • 賃料が周辺相場より高く、退去後に収益が下がるおそれがある

いずれも購入前の確認で回避しやすい項目です。

室内を内見できないリスクへの対処法

オーナーチェンジ物件は、入居者が住んでいるため購入前に室内を確認できません。設備の劣化や修繕が必要な箇所を見落とす恐れがある点には注意が必要です。

対処法として、次の3つを実践してみましょう。

  • 売主や管理会社へ修繕の履歴をヒアリングする
  • 空室の部屋がある場合は内見して建物の状態を推測する
  • 外観・共用部分・郵便受け・電気メーターを現地で確認する

特に修繕履歴の確認は欠かせません。 大きな修繕の実施時期や設備の交換記録を把握しておけば、買ったあとの思いがけない出費を防げます。

賃料の妥当性と将来の収支変動を確認する

長く住んでいる入居者がいる場合、周辺相場よりも高い賃料で契約しているケースがあります。

この入居者が退去すると、次の募集は相場価格での契約になるでしょう。購入時の想定利回りを下回る恐れがあるため、事前の確認が大切です。

購入前にはレントロール(賃貸条件の一覧表)で、今の賃料を確認してください。 あわせて周辺の賃料相場と比べ、退去後の収支もシミュレーションしておくと安心です。

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で、エリアごとの取引価格や賃料の目安を調べられます。

よくある質問(FAQ)|オーナーチェンジ投資の疑問を解決

オーナーチェンジ物件に自分で住める?

自分で住むことは可能です。入居者が退去するまで待つか、立ち退き料を支払って退去を依頼する必要があります。普通の賃貸借契約では、借地借家法第28条により貸主からの解約には正当事由が必要なため、オーナーから一方的に退去を求めることはできません。

参考:e-Gov法令検索「借地借家法第28条」

レントロールでは何を確認すればよい?

家賃・契約開始日・契約期間・敷金の有無を確認しましょう。契約開始日から入居年数がわかるため、賃料が相場より高くなっていないかを見極められます。

オーナーチェンジ物件は売却しにくい?

買い手が投資家に限られるため、居住用の物件よりも時間がかかる傾向にあります。駅近やワンルームタイプなど需要が高い物件を選んでおくと、売却リスクを抑えやすくなるでしょう。

オーナーチェンジ物件の購入で必要な諸費用と資金の目安

オーナーチェンジ物件は購入直後から家賃が入る一方、契約時にはまとまった現金が必要になります。物件価格2,000万円の区分マンションを例に、自己資金として用意しておきたい諸費用の内訳を整理します。

項目目安(物件価格2,000万円の場合)備考
仲介手数料約72万円(税込)宅建業法上の上限は「価格×3%+6万円+消費税」
登録免許税・司法書士報酬20〜40万円所有権移転登記と抵当権設定登記
不動産取得税10〜30万円取得後おおむね3〜6か月後に納税通知が届く
ローン事務手数料・保証料20〜60万円定額型か借入額の2.2%型かで変動
印紙税(売買契約書)1万円1,000万円超5,000万円以下・軽減措置適用時
火災保険・地震保険3〜10万円5年契約の一括払いの場合

合計すると、物件価格の6〜8%程度を諸費用として見込んでおくのが実務上の目安です。2,000万円の物件なら120〜160万円程度になります。不動産取得税は決済から数か月遅れて請求が来るため、決済時に資金を使い切ってしまわないよう注意してください。

決済時に引き継ぐお金と、必ず受け取るべき書類

オーナーチェンジ特有の論点が、既存の賃貸借契約に付随する金銭と書類の引き継ぎです。ここを詰めずに決済すると、退去時に敷金の返還原資がないという事態になりかねません。

敷金は賃貸人の地位とともに新オーナーへ承継されるのが原則です。したがって売買代金から預り敷金相当額を差し引く(承継する)処理になっているか、契約書で必ず確認してください。当月分の家賃は決済日で日割精算し、管理費・修繕積立金・固定資産税も同様に日割で清算するのが一般的です。

また、賃貸人が変わったことを入居者へ通知する必要があります。通知が遅れると旧オーナーの口座へ家賃が振り込まれ続け、回収の手間が発生します。決済日から1週間以内に、新しい振込先を記載した書面を送付する段取りを管理会社と組んでおくと安全です。

  • 賃貸借契約書の原本(特約・更新条項・禁止事項の内容まで確認)
  • 敷金・保証金の預り証、または金額を明記した精算書
  • 入居者の入居日・更新日・現在の賃料が分かる書類(レントロール)
  • 家賃滞納の有無と過去の入金履歴(直近12か月分)
  • 家賃保証会社の契約書と、契約者変更の手続き方法
  • 管理委託契約書(引き継ぐか解約するかを決済前に決めておく)
  • 設備の修繕履歴とメーカー保証書(給湯器・エアコンの設置年が分かるもの)
  • 管理組合の重要事項調査報告書(修繕積立金残高・滞納状況・長期修繕計画)

特に見落とされやすいのが家賃保証会社の引き継ぎです。保証会社との契約は旧オーナー名義のままだと保証が働かない場合があるため、契約者変更の手続きが必要かどうかを決済前に保証会社へ直接確認しておくことをおすすめします。

まとめ|オーナーチェンジ投資は事前確認で成果が変わる

オーナーチェンジ物件は、買った直後から家賃収入を得られるマンション投資の手法です。 空室物件より割安に手に入り、利回りでも有利に働きやすいでしょう。

室内を内見できない点や賃料が相場から離れているリスクには注意が必要です。

修繕履歴やレントロールを確認し、退去後の収支までシミュレーションしておけば、こうしたリスクは回避できるでしょう。

まずは気になる物件のレントロールを取り寄せ、周辺相場と賃料を比べるところから始めてみましょう。

著者

クラウド管理編集部

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